シフトレバーの節度感を取り戻す

ミッション分解図

いつのまにかシフトレバーがニュートラルでもないのにぐらぐらと左右に動く。
SJ30からJA71にかけて非常に多く発生している不具合です。
スムーズなシフト感を取り戻すために簡単な修理を行いましょう。

作業1:
 まずシフトをニュートラルにします。(忘れると面倒なことになりますよ)
まずシフト回りのカーペットが付いているなら外してしまいます。
室内のシフト根本のブーツを止めている10mmのボルト4本を外し
この後の作業の邪魔にならないようにブーツを引っ張り上げます。
シフトノブが外せるのなら外してしまった方が作業は楽なのですが
純正で付いているノブはネジロック剤で固く止められていて外すのに
非常に苦労します。(ちなみにノブを外す回転方向は反時計回りです)

作業2:
 再度ニュートラルに入っているのを確認しブーツを外した穴から見える
シフトレバーがはまっている根本の10mmボルト3本を外し金属製円形の
プレート(カバー、レバーケース)を上にずらして手前に見えるシフトに
対して垂直(車体後方向き)の12mmのボルト(参考図の赤いボルト)を
外します。これが問題の折れやすいボルトです。
折れていませんか?

作業3:
 問題のボルトは太さが2段階になっていて段差のところで折れることが
ほとんどですから折れていれば先の細いところが付いていないはずです。カラー
付いていなかった場合先っちょを探して取り出さなければいけません。
シフトレバーを引き抜きましょう。先程外した3本のボルトのおかげで
シフトレバーを真上に引っ張れば抜けるようになっています。
折れたボルトの先端が落ち込んでしまわないように注意しましょう。
大抵は折れたボルトは先端を少しだけ覗かせてボルトが
入っている位置(さっき外したところ)に刺さっています。
折れた部分に若干ネジ山も含まれている場合が多いようで
引っ張るだけでは抜けませんから根気よくプライヤーで引っかけて
廻すようにすると抜けるはずです。
内部に落とさないように充分気を付けてくださいね。
底には樹脂製のカラー(青か灰色)が入っています。
安い部品なのでついでに交換してしまいましょう。
一部取り外し不可能なモデル(金属製のカラー)もありますので
その場合諦めてください。
ドライバーなどで軽くこじってやれば簡単に外れます。
このカラーが磨耗してもシフトのガタ付きや遊びが
大きくなる原因になりますので交換をおすすめします。
作業4:
 「作業2」で外した12mmのボルトの穴に新しい専用ボルトを装着します。
この際、JA71ユーザーはJA11用のボルトを購入しましょう。
若干ですが折損しにくいように改良されているようです。

新しいボルトにはネジロックというネジの脱落防止のための接着剤のような
ものがボルトの山に少量塗られています。(青い塗料状のものです)
注意!:このボルトは市販のものとは形状が違うので代用ができません!!

作業5:
 あとの組付けは今までの作業の全く逆に部品を組み付けて行くだけです。
ただし何度も書いているように必ずシフトレバーは真っ直ぐいれて下さい。
ニュートラル位置で組み付けないとシフトの位置が狂って
シフトチェンジが出来なくなってしまいます。
その場合先程外したカラーがおさまっている部分である
シフトエクステンションボックスを開けてリンクを直接動かして
ニュートラルにする必要があります。

<画像提供:湯浅氏 TATSUYA氏>